専門用語が多いガクチカの直し方|研究内容を専門外の人に伝える工夫

研究テーマをガクチカに書くとき、専門用語を使ったまま提出しても読み手には伝わりにくいことがあります。大切なのは「何を研究したか」より「何に取り組み、どう考えたか」を届けることです。この記事では、専門用語を含む文章を専門外の読み手にも伝わる表現に直す具体的な手順を紹介します。
この記事の目次
専門用語が多いガクチカで起きやすいこと
研究や専門的な活動を題材にしたガクチカは、内容が具体的になりやすいという強みがあります。一方で、普段の研究生活で使い慣れた言葉をそのまま書くと、専門外の読み手には文章の意味が追いにくくなります。
人事担当者が自分の研究分野の専門家であるとは限りません。読み手が意味を理解できないまま文章を追うと、あなたの取り組みの価値や、そこで発揮した思考・行動がうまく届かないことがあります。
専門用語を減らすことは、内容を薄めることではありません。むしろ「自分の取り組みを別の言葉で説明できる理解の深さ」を示す機会でもあります。
まず自分の文章の専門用語を洗い出す
直し作業の最初のステップは、書いた文章を読み返して「この言葉は、研究室の外の人に説明したことがあるか」と一語ずつ問いかけることです。
判断の目安として、次の三つの問いを使ってみてください。
- その言葉を親や友人(専門外)に話したとき、すぐ通じたか
- 辞書を引かずに意味が分かる一般的な日本語か
- 略語・英略語・学術的固有名詞になっていないか
「No」が一つでもあれば、言い換えか補足説明が必要な言葉として候補に挙げておきます。この洗い出しを先にやっておくと、次の書き換え作業がスムーズになります。
専門用語を伝わる言葉に直す三つの方法
洗い出した言葉を直すアプローチは大きく三つあります。目的や文脈に応じて使い分けてください。
- ①置き換える:専門用語をより一般的な言葉に変える。理解のしやすさを優先するときに有効です。
- ②一文で補う:専門用語の直後に「(〜を調べる手法です)」のように括弧書きや説明を加える。用語を残したまま理解を助けられます。
- ③比喩・例えに変える:「〇〇は、◇◇に似た仕組みで動くものです」のように、読み手が知っている身近なものに例える。抽象的な概念の説明に特に効果的です。
どの方法を使うにしても、目指すのは「正確さを保ちながら余分な前提知識を減らすこと」です。自分の研究を誤解させてしまうほど簡略化する必要はありません。
書き換えの例:修正前と修正後を比べる
以下は独自の練習問題として用意した修正例です。実際の研究内容に合わせて言葉を変えながら参考にしてください。
修正前(例):「機械学習モデルのハイパーパラメータをグリッドサーチで最適化し、F1スコアの改善を検証しました。」
この文には「機械学習モデル」「ハイパーパラメータ」「グリッドサーチ」「F1スコア」という四つの専門用語が含まれています。それぞれを整理してみます。
- ハイパーパラメータ → AIの動作を調整するための設定値
- グリッドサーチ → 複数の設定値の組み合わせを網羅的に試す探索方法
- F1スコア → 予測の正確さと取りこぼしのなさをあわせて評価する指標
修正後(例):「AIが正しい予測を出しやすくするための設定値を、複数の組み合わせを試しながら探し、予測精度の改善を確かめました。」
専門用語はすべて取り除いていますが、「何を・どうやって・何を確かめたか」は残っています。研究の取り組み方と自分の行動が読み手に届く文章になっています。
研究の中身より「あなたの行動」を中心に組み立てる
専門用語を減らしても、研究テーマの説明が文章の大部分を占めると、読み手には「研究の紹介」になってしまいます。ガクチカで伝えるべきは、あなたが何を考え、どう動いたかです。
研究の説明は「背景として必要な最小限の量」に絞り、文章の重心を行動・判断・工夫に置くことを意識してください。一つの目安として、研究テーマの説明は全体の三割以内に収め、残りをあなたの取り組みに使う配分が考えやすいです。
たとえば「研究テーマの概要(1〜2文)→ 直面した問題と自分の判断(2〜3文)→ 具体的な行動(2〜3文)→ 結果と気づき(1〜2文)」という構成にすると、専門知識がない読み手でも文章の流れを追えます。
書き換え作業でつまずきやすいパターンと直し方
研究テーマのガクチカを直すとき、次のようなパターンで手が止まることがあります。
- 専門用語を消したら文章が薄くなった:用語の代わりに「何のために・どう判断したか」を一文加えると具体性が戻ります。
- 言い換えが難しすぎて手が止まる:まず声に出して「これは要するに何をするものか」を説明し、その言葉をそのまま書いてみてください。
- 研究の意義を書こうとして長くなる:学術的な意義ではなく、自分がなぜその研究に取り組もうと思ったかの個人的な動機を短く添えるだけで十分です。
「専門外の人に話すつもりで書く」という意識が、一番の直し方のヒントになります。書き終えたあとに、研究と無関係な知人に読んでもらい「何をした話か分かったか」を確認するのも一つの方法です。
今日からできること
今の自分のガクチカを開いて、専門用語の候補に印をつけるところから始めてみてください。一度に全部直そうとせず、まず一語だけ「別の言葉で言うとどうなるか」を考えてみると作業が進みやすくなります。
書き直した文章は、研究を知らない家族や他学部の友人に読んでもらうと、伝わっているかどうかの確認になります。「どこで意味が分からなくなったか」を教えてもらうだけでも、次の修正の手がかりになります。
専門用語を伝わる言葉に直す作業は、研究の理解を浅めるのではなく、自分の取り組みをより多くの人に届ける練習です。その過程で生まれた文章は、面接での口頭説明にもそのまま使えます。
Claude Sonnetを用いて本文を作成し、AIによる校正と編集確認を行っています。文例・練習問題は解説用に作成したものです。


