AIにESの評価基準を渡す方法|設問と採用情報に沿って添削を依頼する

AIへのES添削依頼は「設問の要求」と「確認したい観点」をセットで渡すと、返ってくるフィードバックが格段に具体的になります。漠然と「添削して」と頼むだけでは、AIは何を基準に評価すればよいか判断できません。渡す情報と聞き方を整理することで、自分では気づきにくいズレを見つけやすくなります。
この記事の目次
「添削してください」だけでは評価基準がAIに伝わらない
AIはあなたが何を目的に書いたのか、設問が何を問いているのか、応募先がどんな人材を求めているのかを、指示なしには知ることができません。「添削して」とだけ伝えると、AIは文法や読みやすさといった表面的な観点で返答しがちです。
たとえば「チームで取り組んだ経験を教えてください(400字以内)」という設問に対して、あなたがリーダーとして意思決定した場面を書いていたとします。その文章を文体だけ整えてもらっても、設問が求める「チームの中での自分の役割や協働の姿勢」が伝わっているかどうかは確認できません。
的確なフィードバックをもらうには、AIに「何と照らし合わせてほしいか」を明示することが出発点です。
AIに渡す情報を3つに整理する
添削を依頼するときに用意しておくと役立つ情報は、大きく次の3つです。
- 設問の全文(字数制限や条件が書かれているものはそのまま)
- 自分が書いたES本文
- 確認したい観点(例:設問の問いに答えられているか、具体性が足りない箇所はどこか、など)
採用情報を持っている場合は、企業の求める人物像や事業の概要を短くまとめて加えることもできます。ただし、公式サイトや採用ページに書かれている範囲に限り、AIが生成した企業情報を添削の前提として渡すことは避けてください。AIが生成した内容には誤りが混じることがあるため、添削の前提として使うと判断がずれる可能性があります。
「何を確認したいか」を1〜2点に絞って伝える
観点を絞らずに「全部見て」と頼むと、指摘が広がりすぎてどこから直せばよいかわかりにくくなります。一度の依頼では確認したいことを1〜2点に絞るのが、扱いやすいフィードバックをもらうコツです。
観点の例としては「設問が問っていることに答えられているか」「自分の行動と結果の因果関係が伝わるか」「抽象的で意味が通じにくい表現がないか」などがあります。提出前の最終チェックなら「誤字脱字・表記ゆれ」に絞ることもできます。
観点を変えて複数回依頼することで、毎回違う角度からフィードバックをもらえます。
実際に使えるプロンプトの例
以下は架空の例です。設問・本文・観点の3点セットで渡す形を示しています。実際に使うときは、自分の設問と本文・確認したい観点に置き換えてください。
【架空の例】 ---依頼文ここから--- ESの添削をお願いします。次の3点を渡します。 ■設問 「学生時代に最も力を入れたことを教えてください(400字以内)」 ■私が書いた本文 私はゼミの研究発表で、メンバーの意見をまとめる役割を担いました。当初は議論が散漫になりがちで、発表の方向性が定まりませんでした。そこで毎週の打ち合わせ前に論点を整理したメモを共有し、話し合いの時間を半分以下に短縮しました。この経験から、情報を構造化して伝えることの大切さを学びました。 ■確認したい観点 設問が問う「最も力を入れたこと」に対して、具体的な行動とその背景が伝わっているかどうかを教えてください。抽象的で意味が通じにくい表現があれば、どの部分かも指摘してください。 ---依頼文ここまで---
このように渡すと、AIは「設問に答えているか」という軸でフィードバックを返しやすくなります。文体の改善だけでなく、構造上のズレも指摘してもらいやすくなります。
よくあるつまずきと修正の考え方
AIに添削を依頼するときによくある失敗が、採用担当者の意図をAIに推測させすぎることです。「この企業が求める人物像に合っているか判断して」と伝えても、AIは採用担当者の実際の評価基準を知りません。根拠のない断言が返ってくる場合があるため、AIの判断をそのまま信頼するのではなく、あくまで自分の目線を補う参考として使う姿勢が大切です。
また、AIの指摘に従って書き直した結果、自分の実際の経験と異なる内容になってしまうケースもあります。修正後に「ここに書いてある行動は自分が実際にとったことか」を必ず確認してください。数字や成果を実際の経験とは異なる形に変えることは避けてください。
次にやること:3点セットをメモしておく
今日から試せる一例として、次の手順を提案します。
- 応募する企業の設問を確認し、設問の全文と字数制限をメモに書き出す
- 書いたES本文を用意する
- 今回のプロンプト例を参考に、確認したい観点を1〜2点に絞って依頼文を作る
- 返ってきた指摘を読み、採用するかどうかを設問と自分の経験に照らして判断する
同じ設問でも観点を変えれば複数回使えます。「構造」「具体性」「誤字脱字」と段階を分けて依頼すると、一度に抱える修正点が減り、作業がしやすくなります。設問と観点をセットでメモしておくと、次の企業のESを書くときにも流用できます。
Claude Sonnetを用いて本文を作成し、AIによる校正と編集確認を行っています。文例・練習問題は解説用に作成したものです。


