ESの文字数オーバーを削る:優先度をつけて切るための手順

ESが文字数をオーバーしたとき、まず削るべきは「内容」ではなく「表現の冗長さ」です。削る作業は設問への回答として何が核心かを問い直す作業でもあります。手順を踏めば、内容を損なわずに字数を収めることができます。
この記事の目次
削ると内容が薄くなる気がする、その理由
苦労して書いたESは、どの一文も「必要な気がする」と感じやすいものです。削ろうとするたびに「これを消したら伝わらなくなるかも」と手が止まる——そうした経験をする方は少なくありません。
ただ、実際に削って内容が薄くなるケースと、削っても伝わりが変わらないケースは別物です。字数オーバーの原因として目につきやすいのは「情報量が多すぎる」よりも「同じことを別の言い方で繰り返している」「接続詞や前置きが長い」といった表現上の問題です。削る前にその見極めをすることが、最初のステップです。
削れる箇所は2種類ある:表現の冗長と内容の重複
字数を削る対象は大きく2つに分けられます。一つは「表現の冗長さ」、もう一つは「内容レベルの重複」です。
- 表現の冗長さ:同じ意味を言い換えて二度書いている文、「〜ということを意識しながら」「〜という点において」など意味を薄める修飾語、「そして」「また」などの接続詞が連続する箇所
- 内容の重複:エピソードを二つ書いているが設問は一つの経験を問うているケース、結論と締めの文が同じことを言っているケース、行動と結果の説明が前後で繰り返されているケース
表現の冗長さは削っても意味は変わりません。内容の重複は、どちらを残すかを判断する必要があります。まず表現の冗長さから手をつけると、削りやすく、かつ削った後の全体像が見えてきます。
何を残し何を切るか:優先度の判断軸
表現を整えても字数が収まらない場合は、内容の取捨選択が必要になります。その際の判断軸として、次の問いを使うと整理しやすくなります。
- 設問に直接答えている情報か:設問が「困難を乗り越えた経験」を問うているなら、背景説明が長くなりすぎていないかを確認する
- その文がなくても前後の意味が通じるか:削って読み返したとき話の流れが保たれているなら削除候補
- 具体性を支える情報か、装飾か:数字や行動の描写は残す。「非常に」「とても」などの強調語は削る候補
- この文は結論に近いか遠いか:設問への直接の答えに近い文を優先して残す
削ることへの迷いが生じたときは「この文がなくなったとき、読み手は設問への答えを理解できるか」を基準にするとシンプルに判断できます。
実際の削り方:4ステップの手順
以下は一例として提案する手順です。自分の文章の状態に合わせて調整してください。
- ステップ1 まず全体を音読する:書いているときには気づかなかった繰り返しや、読んでいて引っかかる部分が見えてきます
- ステップ2 接続詞・修飾語・前置きを削る:「〜ということを」「〜のような形で」「非常に」「また、」などを消しても意味が通じるかを確認します
- ステップ3 同じ内容を言い直している文を一本にまとめる:特に冒頭の「結論」と末尾の「まとめ」が同じ内容になっているときは一方を削ります
- ステップ4 削った後に通し読みをして意味が続くか確認する:削りすぎて文脈が切れていないかを確認します。読んで不自然な箇所があれば補います
削る作業は一度に完成させようとせず、ステップ1〜4を繰り返しながら少しずつ近づけるほうが結果として早く収まります。
文例:削る前と削った後を比べる
以下は架空の例です。設問「学生時代に力を入れたことを教えてください」への回答の一部を想定しています。
【削る前・架空の例】 私はカフェのアルバイトで、お客様へのより良いサービスを提供するということを意識しながら、スタッフ全員が業務をスムーズに行えるよう、マニュアルの整備という取り組みを行いました。その結果として、ミスの件数が以前と比べて減少しました。
【削った後・架空の例】 カフェのアルバイトでスタッフ向けマニュアルを整備しました。導入後、ミスの件数が以前より減りました。
削った後の例では「より良いサービスを提供するということを意識しながら」「スムーズに行えるよう」「という取り組みを行いました」「その結果として」「以前と比べて」などを削除しています。設問への答え(何をしたか・どうなったか)は保たれています。
それでも字数が収まらないとき:内容を削る判断
表現を整えてもなお字数が大幅にオーバーする場合は、エピソードや説明のかたまりごと削ることを検討します。
たとえば、エピソードを二つ書いていた場合は一つに絞ります。どちらを残すかは「設問が問うていることにより直結しているほう」を基準にするとよいでしょう。「課題解決の経験」を問う設問なら、困難と行動と結果が一番明確に描けるエピソードを選びます。
また、背景説明が長くなりがちなときは「なぜその状況が生まれたか」の説明を最小限にとどめ、「自分がどう動いたか」の部分に字数を使うよう配分を変えると、設問への答えとしても引き締まります。
削り終えたら:提出前にもう一度確認すること
削り作業が終わったら、設問をもう一度読み直してから回答を通し読みしてみてください。「設問が問うていることに、この回答はちゃんと答えているか」を最後に確認するのが目安です。
削ったことで文脈が飛んでいる箇所や、主語と述語がかみ合わなくなっている箇所が見つかることがあります。そのときは補足の一文を加えて調整します。字数を削る目的はあくまで「制限内で意図を正確に伝えること」なので、削った後の読みやすさも同じくらい大切にしてください。
Claude Sonnetを用いて本文を作成し、AIによる校正と編集確認を行っています。文例・練習問題は解説用に作成したものです。


