志望動機に商品・サービスの利用経験を書く方法|感想から仕事への関心へ

商品やサービスの利用経験は志望動機の入口として有効ですが、「使って好きになりました」で終わると感想文になってしまいます。大切なのは、その体験から「この会社のどんな仕事に関わりたいか」を導くことです。この記事では、感想を仕事への関心へ組み替える手順を、修正前後の文例とともに説明します。
この記事の目次
「好きだから入りたい」では伝わらない理由
商品やサービスが好きで、そのメーカーや運営会社を志望するのは自然な流れです。実際に使った体験があるぶん、書き出しのきっかけとしては具体的に見えます。
ただ、利用者としての好意だけで文章が完結してしまうと、「ファン」の感想と区別がつきません。採用選考で求められるのは、その会社の仕事に関わりたいという理由です。商品体験はあくまで出発点であり、そこから「どの仕事を担いたいか」「それによって何を実現したいか」まで文章を伸ばす必要があります。
この記事では、利用経験という素材を「仕事への関心」に変換する手順を順番に説明します。
感想を志望動機に変える3つの問い
利用経験から志望動機を組み立てるとき、次の3つの問いを順番に答えてみると整理しやすくなります。
- ①その体験のどの部分が印象に残り、なぜそう感じたのか
- ②その印象は、企業のどんな工夫や判断から生まれていると思うか
- ③自分はその会社のどの仕事に関わることで、同じような価値を生み出したいか
①は体験の解像度を上げる問いです。「使いやすかった」ではなく「操作手順が少なく、初めて使う場面でも迷わなかった」のように、感じたことを具体的に言語化します。
②は企業研究と接続する問いです。その印象がたまたまではなく、設計や開発、サービス設計の判断から来ていると考えると、自分が関心を持つ仕事が見えてきます。
③が志望動機の核になる部分です。「どの仕事で」という職種・業務レベルの言葉が入ることで、文章が具体性を持ちます。
修正前後の文例で確認する
以下は、同じ体験をもとに書いた修正前後の文例です。
【架空の例・修正前】 「御社のスキンケア商品を愛用しています。肌への優しさと使い心地の良さに感動し、この会社で働きたいと強く思いました。ぜひ御社の一員として活躍したいです。」
この文章は体験の記述で終わっており、「なぜこの会社のこの仕事か」という理由が含まれていません。
【架空の例・修正後】 「御社のスキンケア商品を愛用するなかで、成分の説明が平易な言葉で書かれていることに気づきました。専門知識がなくても自分に合う商品を選べる工夫だと感じています。その丁寧な情報設計がどのように作られているのかを知りたいと思い、商品の企画や開発に関わる仕事を志望しました。入社後は、使う人の立場に立った商品づくりに貢献したいと考えています。」
修正後は「気づいた具体的な点」「そこから推測した企業の意図」「関わりたい仕事」「入社後の貢献イメージ」の4つが含まれています。体験が入口になり、仕事への関心へと繋がっています。
よくある書き方のつまずきと直し方
利用経験を使った志望動機でよく見られる課題を3つ挙げます。
- 感想の形容詞が多く、具体的な場面が見えない→体験の中の一場面や、使ったときに感じた変化を書く
- 「御社の商品が好き」から「御社で働きたい」に飛んでいる→体験と仕事を結ぶ「なぜその仕事か」の一文を間に入れる
- どの職種・業務に関わりたいかが書かれていない→企業が公開している職種の情報を参照し、関心のある仕事を一つ明示する
特に「好き→入りたい」の飛躍は修正が効きやすい部分です。その体験を通じて気づいた「企業の工夫」を言語化することが、飛躍を埋めるもっとも自然な方法です。
自分の体験を文章にする練習と次のステップ
以下の練習問題で、自分の利用経験を書き換えてみてください。
【独自の練習問題】 手元にある、あるいは最近使った商品・サービスを一つ選び、次の3つを短い言葉で書き出してください。 (1)使ったときに気づいた具体的な場面や特徴(1〜2文) (2)それはどんな判断や工夫から生まれていると思うか(1文) (3)自分はその会社のどの仕事に関わりたいか(1文) 書き出せたら、3つをつなげて4〜6文の段落にまとめてみます。最後に「入社後に何をしたいか」を1文で加えると、志望動機の骨格が完成します。 (解説)この練習は完成した文章を一度に作ることを目的にしていません。(1)で具体性を確認し、(2)で企業研究の入口を作り、(3)で職種への関心を明確にする、という3段階を体験することが目的です。書き出した内容が実際のESに使える場合も、調整が必要な場合もありますが、どちらの判断も自分でできるようになります。
完成した文章は、「利用経験→気づいた工夫→関わりたい仕事→入社後の貢献」の流れになっているか確認してみてください。どこかのつながりが弱いと感じたら、該当する問いに戻って言葉を足すと整いやすくなります。
志望動機は一度書いたら完成ではなく、企業研究が深まるにつれて言葉が変わっていくものです。利用経験という具体的な出発点を持てたなら、そこを足がかりにして、仕事の内容や企業の取り組みを調べるほど文章が厚くなっていきます。
Claude Sonnetを用いて本文を作成し、AIによる校正と編集確認を行っています。文例・練習問題は解説用に作成したものです。


