SPI非言語「集合」の解き方:ベン図で3集合の問題を整理する手順

3集合のベン図問題は、重なりの領域を内側から順に埋めていくと計算ミスを防げます。「どこかに数を書いてから全体を足す」という方向で進めることが大切です。手順を一度身につければ、条件の多い問題でも落ち着いて対処できるようになります。
この記事の目次
集合問題でベン図が必要になる場面
SPI非言語の集合問題では、「アンケートに回答した人の中でAとBの両方を選んだ人は何人か」のように、複数の条件が重なる人数を求めます。2集合であれば比較的すっきり整理できますが、3集合になると「AとBだけが重なる領域」「3つすべてが重なる領域」「どれにも属さない領域」など、考える場所が一気に増えます。
ベン図は、この重なりを図として見える化するための道具です。頭の中だけで整理しようとすると、同じ人数を2回引いたり、逆に引き忘れたりしやすくなります。図に数を書き込みながら進める習慣をつけると、計算の流れを追いやすくなります。
3集合のベン図:7つの領域の名前と意味
3つの集合A・B・Cを全体集合Uの中に描くと、重なり方によって7つの領域が生まれます。それぞれの意味を整理しておくと、どこに何を書けばよいかが分かります。
- 領域①:Aだけに属する(BにもCにも属さない)
- 領域②:Bだけに属する(AにもCにも属さない)
- 領域③:Cだけに属する(AにもBにも属さない)
- 領域④:AとBの両方に属するがCには属さない
- 領域⑤:AとCの両方に属するがBには属さない
- 領域⑥:BとCの両方に属するがAには属さない
- 領域⑦:A・B・Cすべてに属する(三重の重なり)
問題文に「AとBの両方」と書いてある場合、それは領域④と領域⑦の合計を指しています。「AとBだけの両方(Cは含まない)」とは領域④のみです。この読み分けが、正確な図を描くうえで最初の重要ポイントになります。
内側から埋める:ベン図の記入手順
3集合の問題を解くときは、最も小さな領域(三重の重なり=領域⑦)から確定させていくのが基本の進め方です。次の順序を一例として参考にしてください。
- ステップ1:問題文から「A∩B∩C」の人数を読み取り、領域⑦に記入する
- ステップ2:「A∩B」の人数から領域⑦を引いて、領域④に記入する。同様に④⑤⑥を埋める
- ステップ3:「Aの人数」から領域④⑤⑦を引いて、領域①(Aだけ)を求める。B・Cも同様
- ステップ4:全領域①〜⑦の合計が全体の人数と一致するか検算する
- ステップ5:「どれにも属さない人数」を求める場合は「全体 − ①〜⑦の合計」で算出する
包除原理:3集合の合計を求める公式
3集合の和集合(少なくとも1つに属する人数)を求める公式を包除原理といいます。式は次のとおりです。
|A∪B∪C| = |A| + |B| + |C| − |A∩B| − |A∩C| − |B∩C| + |A∩B∩C|
この公式の意味は「A・B・Cをそのまま足すと2つの重なりを2回数えてしまうので1回分を引き、3つの重なりは3回足して3回引いているので1回分を足し直す」という考え方です。問題文から分かっている値を代入して、求めたい値を逆算する使い方が基本になります。
独自の練習問題:3集合のベン図を使って解く
独自の練習問題です(本番問題の再現ではありません)。
あるクラス50人に「映画・音楽・読書が好きか」を聞いた。映画が好き:30人、音楽が好き:25人、読書が好き:20人。映画と音楽の両方が好き:12人、映画と読書の両方が好き:8人、音楽と読書の両方が好き:10人。映画・音楽・読書すべてが好き:5人。少なくとも1つが好きな人は何人か。また、どれも好きではない人は何人か。
【解答と計算過程】
包除原理を使います。|映画∪音楽∪読書| = 30 + 25 + 20 − 12 − 8 − 10 + 5 = 75 − 30 + 5 = 50(人)。つまり少なくとも1つが好きな人は50人です。
どれも好きではない人 = 全体50 − 50 = 0人。全員が少なくとも1つを好きという結果になります。
【検算:各領域の確認】ベン図の7領域に当てはめます。領域⑦(3つすべて)= 5。領域④(映画∩音楽のみ)= 12 − 5 = 7。領域⑤(映画∩読書のみ)= 8 − 5 = 3。領域⑥(音楽∩読書のみ)= 10 − 5 = 5。領域①(映画のみ)= 30 − 7 − 3 − 5 = 15。領域②(音楽のみ)= 25 − 7 − 5 − 5 = 8。領域③(読書のみ)= 20 − 3 − 5 − 5 = 7。合計:15 + 8 + 7 + 7 + 3 + 5 + 5 = 50。全体50人と一致し、計算が正しいことを確認できました。
よくあるつまずきと修正のポイント
3集合の問題で間違いやすいパターンを整理しておきます。
- 「A∩B」を「AとBだけ(Cを含まない)」と読み間違える:問題文に「だけ」があるかどうかを必ず確認する
- 包除原理で最後の「+|A∩B∩C|」を忘れる:3つの重なりは3回足して3回引いているので1回分を戻す必要がある
- ステップ2でマイナスになる:手順①で確定した三重の重なりが、二重の重なりより大きくなっている場合は条件の読み取りミスを疑う
- 検算を省略する:領域①〜⑦の合計が全体の人数になるかを最後に必ず確かめる
次の練習ステップ:手を動かして定着させる
ベン図の手順を定着させるには、問題を見てすぐ図を描き始める練習が有効な一例です。最初は上記の7領域に番号を振ったテンプレートを紙に描き、条件を1つ読むたびに数を書き込む流れを繰り返すのがひとつの進め方です。
慣れてきたら、問題文だけ読んで「これは包除原理で一発か、それとも領域を順に埋める方が速いか」を判断する練習に移ると、解く時間の短縮につながります。どちらの方法も計算過程は同じなので、最終的には使いやすいほうを選べば問題ありません。
練習問題を解いたあとは、上記の検算ステップ(全領域の合計=全体人数)を毎回行う習慣をつけておくと、本番でのケアレスミスを減らすことに役立ちます。
Claude Sonnetを用いて本文を作成し、AIによる校正と編集確認を行っています。文例・練習問題は解説用に作成したものです。


