ChatGPTにESの添削を頼む前に準備することと入力時の注意点

AIへのES添削を頼む前に「何を直したいか」を自分で言語化しておくと、返ってくるフィードバックの質が大きく変わります。設問の要求・自分の経験の事実・改善したい観点の三つを揃えてから依頼するのが、一つの効率のよい進め方です。
この記事の目次
準備なしで頼むとAIの返答がぼやける理由
ChatGPTは与えられた情報をもとに回答を組み立てます。ES本文だけを貼り付けて「添削してください」と頼んだ場合、AIは設問の意図も応募先の情報も持たないまま文章を整えることになります。結果として「読みやすい文章にはなったが、設問に答えていない」「一般的な表現に平準化されて自分らしさが消えた」という状況になることがあります。
添削の質は入力の質に比例します。AIに渡す情報が具体的なほど、返ってくるフィードバックも具体的になります。逆に、準備なしで頼むと修正のたびに追加説明が必要になり、かえって手間がかかります。最初に少し整えておくだけで、やり取りの回数を減らせます。
添削依頼の前に揃える三つの情報
次の三つを手元に用意してから依頼するとよいでしょう。
- 設問の全文:字数制限・形式(自由記述かどうか)・問われていること(経験・強み・志望理由など)を含めてそのまま貼り付ける
- 自分の経験の事実メモ:いつ・どこで・何をした・どんな結果だったか、を箇条書きでよいのでまとめておく
- 直したい観点:「論理の流れがわかりにくい」「結論が最後に来ている」「字数が指定より多い」など、具体的に一つか二つに絞る
事実メモはAIに渡す必要はありません。手元に置くことで、AIの提案が自分の経験から外れていないかをその場で確認できます。AIが「チームをまとめてリードした経験」という表現を提案してきたとき、実際の自分の役割と照らせるかどうかが重要です。
入力文の構成例と使い方
依頼文には「設問」「現在の文章」「確認してほしい観点」の三ブロックを入れるのが一つの目安です。以下は構成の例です。
【文例・入力構成の例(架空の例)】 【設問】 学生時代に最も力を入れたことを400字以内で教えてください。 【現在の文章(自分の原稿に置き換える欄)】 私が最も力を入れたのは、大学2年から続けているカフェのアルバイトです。…(本文をここに貼る) 【確認してほしい観点】 結論が最後に来ていて読みにくい気がします。冒頭に結論を置いた場合に全体の流れが自然かどうかを確認してください。また、私が実際に行動した部分が具体的に伝わるかも確認してください。 この形式で渡すと、AIは設問の字数と形式、現状の課題、確認したい点を同時に把握できます。
返ってきた修正案を読むときは、自分の事実メモと照らし合わせてください。AIが追加した行動や成果が実際に自分がやったことと一致しているかを確認するのが最初の作業です。
入力するときに気をつける情報の範囲
ES添削を依頼するにはES本文と設問があれば足ります。それ以上の個人情報をAIに渡す必要はありません。特に次の情報は入力を避けることをおすすめします。
- 氏名・学籍番号・生年月日などの個人識別情報
- 電話番号・住所・メールアドレス
- 応募先企業名と応募職種の組み合わせ(どの企業に何で応募しているかの情報)
- 健康状態・家族構成など採用選考とは別の個人情報
企業名については、「志望する業界と職種のES」として渡すだけで添削の質に大きな差は出ません。「小売業・販売職向けのES」と伝えれば、企業名なしでも業界特有の表現についてコメントを得られます。個人情報の取り扱いについては、ご自身でご確認ください。
AIの提案を受け取ったあとの確認手順
AIが返した修正案は、受け取った後に自分で以下の点を確認することをおすすめします。
- 設問が要求していること(経験か、強みか、志望理由か)に答えているか
- 追加・変更された行動や成果が自分の実際の経験と一致しているか
- 字数が指定範囲に収まっているか(AIのカウントは目安として扱い、最後は自分でカウントする)
- 自分が使わない表現や、自分の話し方と大きくかけ離れた文体になっていないか
依頼前によくある準備のつまずきと対処
準備段階でつまずきやすいポイントと、その対処をまとめます。
- 「とりあえず全部直してほしい」と頼む→ 観点が広すぎると返答も広くなります。まず一つの設問を一つの観点で確認するのが一例です
- 設問を貼らずにES本文だけを渡す→ AIは字数制限も設問の意図も把握できません。必ず設問全文を添えてください
- AIの修正案をすぐに採用する→ 修正案をメモ帳などに写し、自分の事実メモと並べて読む時間を取ることをおすすめします
- 一度の添削で完成させようとする→ 一つの観点で依頼→確認→修正、を繰り返すほうが結果として整いやすいことがあります
今日から始めるための具体的な一歩
まず、手元にある一つのESを選んで設問の全文をメモ帳に書き出してみてください。次に「自分が最も伝えたいこと」と「今の文章で気になっている点」を一行ずつ書きます。この二行を揃えた時点で、AIへの依頼文の骨格はほぼできています。
添削をAIに頼む目的は、文章の課題を客観的な視点から見つけることです。AIが提案した修正を自分の経験と照らして選び取る力は、繰り返すうちに身についていきます。最初から完璧な依頼文を作ろうとせず、まず一回試してみるところから始めてみてください。
Claude Sonnetを用いて本文を作成し、AIによる校正と編集確認を行っています。文例・練習問題は解説用に作成したものです。


